この子達が大人になる頃には当たり前の様に英語を話している?
このセリフは良く聞く。
私はこのよくある意見に反対である。
今この文章を書いている時点で私は満38歳であるが、
そこから10歳下の28歳の人たち、さらに10歳下の18歳の人たち、
そしてそのさらに下の8歳の子たちを例に挙げていきたい。
まず、言うまでもなく私の年代よりも上の全ての人たちは、
英語を当たり前のように話せていない。
英語教育においても私の年代とそれより上の世代で特に変化はない。
次に28歳の人たちは見てみると、残念ながら話せる人達は増えていない。
この年代はゆとり世代と呼ばれる人たちでもあるが、
特にそれに影響されたわけでもなく 英語が話せないと言う状態は前の世代と一緒である。
そして受験勉強を今頑張っている受験生くん達の18歳はどうかと言うと、
当たり前には英語を話していない。ひょっとすると28歳の年代の人たちと
英語が話せる率は変わっていないのではないかと思うぐらいである。
この年代では小学校5,6年生から英語の授業を受けている年代ではあるが、
残念ながら、その効果は無しである。
じゃあ今8歳の子たちはどうかと言うと、
んーん全然英語が彼らから聞こえてこない、、、。
と言う事はあと10年経っても恐らくは当たり前のようには英語は話さないであろう、、。
『この子達が大人になる頃には英語を話している』と言う考えは 非常に楽観的であり、
なんの根拠も無いのである。 そしてこのセリフを言っている多くの人が、
実際に英語を話していないという所が、この意見の危うさではないか?
補足をしておけば、英語を話す人は確実に将来増えると思われる。
それは少子化にはなっているが、
その分一人に掛ける習い事代は増えている傾向にあるからである。
そして英検の年少者の受験者と合格者が増えている事も一因である。
全体的には少数ではあるものの確実に英語を話せる人は増えつつある。
もちろん当スクールも英語ができる子を育成するために一役買うつもりでいる。
が、どの子も当たり前に英語を話す時代にはならないと確信している。
それはしっかりとした学習と努力をした人だけがたどりつける領域であるからである。
次回は私が提案する行政が行うべき英語学習について述べたいと思います。